-scaled.jpg)
消費者の脳内にトリップ。
生成AIエージェント『買い物脳スコープ』を解説
2025.7.5
株式会社Laboro.AI 執行役員 マーケティング部長 和田 崇
概 要
当社Laboro.AIでは、去る2025年6月18日、自社初となる生成AIエージェントをベースにした対話型プロダクト『未来リサーチ』(商標・特許出願中)を発表しました。このコラムでは、そのアプリケーションの一つであり、消費者が購買に至るまでに脳内で行った意思決定プロセスを可視化・言語化することを通して、様々なマーケティング・アイデアを獲得することをテーマにした『買い物脳スコープ』を取り上げ、その概要や実際の出力、活用メリットなど紹介していきます。
目 次
・消費者の脳内では、いったい何が行われているのか
・消費者分析の専門分野「消費者行動論」
・生成AIエージェントプロダクト『未来リサーチ』とは
・消費者の脳内にトリップする『買い物脳スコープ』とは
・① ヒアリング by AIコンサルタント
・② 脳内トリップ by AIリサーチャー
・③ 企画書の作成 by AIプランナー
・本来は見えない情報からアイデアを拡張する
・未来リサーチのサービス提供&事前登録(ウェイティングリスト)について
消費者の脳内では、いったい何が行われているのか
広告を見て、興味を持ち、次第にその商品が頭から離れなくなり、他の商品とも比較して、迷いながらもついに「購入」ボタンをタップーー。たった一つの商品を買うにあたっても、消費者の脳内では非常に複雑で曖昧な意思決定が行われていであろうことは想像に難くありません。
言ってみればマーケティングやプロモーションが目指すところは、この脳内処理プロセスの各ポイントで、自社にとって有利に働くような情報を適時・適切に提供することなのでしょう。ですが、そのプロセスを明らかにし、そこで何が行われているかを把握することは、そう簡単ではありません。
こうした消費者脳内の意思決定プロセスを明らかにしようという取り組みは、心理学や社会学、脳神経科学、マーケティング・ニューロサイエンスなど、様々な研究領域で取り組まれてきました。マーケティングのビジネスシーンでも見聞きする消費者行動モデルとしては、注意・興味・記憶・欲求・行動の頭文字を取った「AIDMA」、あるいはそれに検索・共有の概念を加えた「AISAS」がよく知られています。ちなみに、これらのルーツは1920年代に提唱された「AIDA」というモデルに遡り、現在では数十を超える派生モデルが誕生しているとも言われています。
ですが、このAIDA派生モデルたちは、学術的な検証に基づいたものというよりは商慣習的な観点から提唱されてきたもので、ビジネスシーンを想定したわかりやすさを優先し、かなり簡略化されたモデルであるという指摘があることも事実です。

消費者分析の専門分野「消費者行動論」
消費者分析をその専門領域とする「消費者行動論」では、こうした消費者の意思決定や情報処理プロセスをモデル化しようという試みが1960年代以降に活発になり、より詳細な分析を経た様々なモデルが提唱されて来ました。
代表的なモデルを紹介すると、心理学に端を発して、人間は広告などの刺激によって行動を開始し、何かしらの反応を示す存在であるという立場から消費者の意思決定プロセスを詳細化した「Howard-Sheshモデル」や、
-scaled.png)
マズローの欲求階層説を基礎に据えて、欲求認識→情報探索→選択肢の評価→購買→成果(満足/不満足)という多段階フローでそのプロセスを示した上、価値観やライフスタイル、性格、文化などの外部影響を加味した「Engel-Blackwell-Miniardモデル」、
-scaled.png)
刺激-反応という受動的な立場に留まらず、消費者は目標を持って能動的に情報処理を行い、選択的な行動を取ると考えた「Bettmanモデル」などが挙げられます。
-1000x395.png)
ビジネス用途に簡略化されたモデルに比べると、かなり詳細に消費者の脳内プロセスが示されていることがわかります。もちろん、全ての消費者がこの通りに脳内処理を行うわけではありませんし、文字通り一般化された“モデル”の域を出ないものではありますが、こうしたより詳細かつ構造化された視点から消費者行動を再考し、捉え直すことによって、新たな企画アイデアの創出につながっていく可能性は大いにありそうです。
出典:杉本徹雄(2013)「消費者意思決定モデルにおける動機づけメカニズム」上智大学紀要, pp.299-305.
生成AIエージェントプロダクト『未来リサーチ』とは
今般当社が開発を発表した『未来リサーチ』は、消費者行動モデルの分析を含むマーケティングの調査手法から得た発想をもとに、各種企画業務におけるアイデア創出や仮説検証を支援することを目指した、生成AIエージェントベースのプロダクトです。
未来リサーチには、例えば、コンサルタント、消費者、リサーチャー、プランナー等の機能を持たせたAIエージェントが仕込まれており、各々のエージェントがユーザーへの課題のヒアリングと深掘り、仮想的なリサーチの実施、調査レポートの作成、調査結果を踏まえた企画書の作成までを、その場で実行することを基本機能としています。各エージェントが自律的に役割を実行するので、ユーザーは、基本的にAIコンサルタントから投げ掛けられる質問に答えるだけでレポートや企画書の作成までを完結することができます。

そして、未来リサーチの何よりの特徴は、「リサーチ発想のアイデア拡張コレクション」というコンセプトにあります。従来の市場調査を代替することではなく、それらをヒントにした斬新なアプローチのタスクをエージェントに実施させることを通して、新商品・サービス企画、新規事業企画、広告宣伝、プロモーション、販売促進などのマーケティングの各種企画業務に従事する方々がお持ちのアイデアを、さらに拡張することをコンセプトにしています。
それを具現化するのが未来リサーチを構成する各アプリで、例えば、
・未来時間の消費者へのインタビュー調査をする『未来グループインタビュー』
・未来の市場でフィールド調査をする『未来エスノグラフィ』
・本来は見ることができない消費者の脳内を覗いて意思決定プロセスを抽出する『買い物脳スコープ』
・大量サンプルに対するWebアンケートを仮想実施する『仮想Webアンケート』
・斬新な切り口で企画ブレインストーミングを実施する『“3%だけ”進化させる新商品アイデア』
など、それぞれのテーマをもったアプリをラインナップしています。(段階的にさらに追加していく予定です。)
そして今回は、このうちの一つ、『買い物脳スコープ』を実際のデモ画面と共にご紹介したいと思います。
消費者の脳内にトリップする『買い物脳スコープ』とは
『買い物脳スコープ』は、生成AI・LLM(大規模言語モデル)の優れた言語能力、もっと言えば大胆な想像力を用いて、先ほどあげたような消費者行動モデルに基づいて、消費者の買い物時に行われた脳内の意思決定プロセスや情報処理の内容を仮想的に言語化するアプリです。
どのようなシーンの消費者を対象としたいのか、探索のテーマや目的などに関するAIコンサルタントからのヒアリングに回答すれば、AIリサーチャーが消費者の脳内にトリップし、調査結果をレポート、企画書の作成まで完結できるよう開発しています。
無意識下にある消費者インサイトの発見や、消費者行動に合致したプロモーション施策の企画立案に最適に最適なアプリで、広告宣伝やプロモーション戦略の立案など、マーケティングの幅広い企画業務でご活用いただけるものです。
では、デモ画面と共にその実際のやりとりを見ていきましょう。なお、登場するデモ画面は執筆時点のもので、今後の開発状況に応じて仕様等が変更になる場合がございますことを予めご了承ください。
-1.png)
① ヒアリング by AIコンサルタント
基本的な入力画面はChatGPTなどの対話型AIと同様で、初回の入力はユーザー側から行います。今回は、アパレル企業のマーケティング担当という想定で、以下の悩み相談をしてみました。
私はアパレル企業のマーケティング担当です。
消費行動を理解し、効果的なプロモーション戦略を立案したいです。
若年層の女性が、スニーカーを購入する際、脳内でどのような意思決定が行われているのか分析してほしいです。
すると、さっそくAIコンサルタントから買い物シーンを絞り込むためのヒアリングとして、典型的な購買シチュエーションに関する質問を受けました。今回は、店頭での試着を伴うシーンを想定したいと思います。
-scaled.png)
続いて、試着前にどのような情報収集を行なっていると想像されるか、どのような広告コンテンツが強く影響していると思うか、店頭で試着する際の重視ポイントは何か、価格帯はどれくらいか、ブランドの影響度合いはどうかなど、深掘りの質問が続きます。担当者としての感覚の範囲で答えながら、わからないことやケース・バイ・ケースである内容については、そのように回答していきます。
-scaled.png)
② 脳内トリップ by AIリサーチャー
ひとしきりヒアリングが終わると、いよいよAIコンサルタントからAIリサーチャーに対して消費者の脳内にトリップするよう指示が。そして、その帰還とともに以下のレポートを出力してくれました。
-scaled.png)
脳内リサーチャーによる「脳内処理プロセスレポート」
若年層女性が店頭でスニーカーを試着し、最終的に購入に至るまでの脳内処理を、消費者行動論の代表的モデルを参照しながら詳細に追跡した。
①刺激の知覚(Stimulus Perception)
店頭に一歩足を踏み入れた瞬間、照明によって際立つシルエットやカラー、陳列ディスプレイの統一感、ブランドロゴの配列が知覚されます。視覚情報はすぐに視覚皮質で処理され、連合野へ伝達されて意味づけが行われます。この際、過去にInstagramやTikTokで目にしたインフルエンサーの着用シーンや友人からの推薦コメントが、無意識的に想起され、特定のブランドに対するプライオリティが事前形成されます。
②注意の配分(Attention)
視覚情報が脳内に取り込まれると、“かわいい”や“クール”“アクティブ”といった自己イメージと合致するデザイン要素が注意の焦点となります。特にブランドロゴの独自性や配色、トレンド感の強い新色などは視認性が高まり、注意フィルターを通過しやすくなります。同時に、ソールのクッション構造や素材感を示すタグ表示といった機能的要素も認識され、情緒的評価と合理的評価双方のインプットが成立します。
③意味付け(Comprehension)
注意を通過した情報は、個人の意味記憶ネットワークと突き合わせられます。ここで「かわいい=自己表現」「軽量=活動的なライフスタイル」「ブランドロゴ=ステータスシンボル」といった符号化が行われ、機能的価値(快適性、耐久性)と情緒的価値(自己イメージ達成、トレンド適合性)がカテゴリー別に整理されます。ブランド公式の短尺動画広告などで強調されたメッセージ(例:『街もスタジアムも自由に駆け回れる』)が内部表象を具体化させ、理解プロセスを加速させます。
④記憶への蓄積(Memory Encoding)
試着時に得られた身体感覚(フィット感のホールド感、素材のやわらかさ)は、まず短期記憶に符号化されます。その直後に感じる「かわいい」という情緒的反応と組み合わさり、長期記憶のブランド評価ネットワークへ転送されます。このとき、Clawsonモデルが示す多層的動機付け(生理的快適性、社会的評価、自己実現欲求)がタグ付けされ、次回以降の選択時に利用可能な“認知スキーマ”として保存されます。
⑤情報探索(Information Search)
外的探索:陳列棚のスペック表記、店員への質問(素材、製造国、ケア方法)を通じて、実際の使用イメージを補強。
内的探索:直前に見たSNS広告や友人の口コミレビューを脳内で再検索し、比較検討材料を再構築。
この二重探索が、一次的に喚起された“スニーカーを手に入れたい”という購入動機を、より具体的な“このブランド/モデルを選びたい”という限定的問題解決へと収束させます。
⑥感情評価(Emotional Evaluation)
試着によるフィット感は身体的快適性として快感を引き起こし、「周囲から褒められたい」「SNSで見栄えの良い写真を投稿したい」といった社会的承認欲求を同時に喚起します。マズローの欲求階層理論では、所属・承認欲求の領域が活性化されるフェーズであり、情緒的価値が機能的価値と並行して大幅に強化されるのが特徴です。
⑦選択肢の比較評価(Alternative Evaluation)
複数回の試着を経て候補を絞り込む段階です。評価軸は以下の5点に集約されます:
1. フィット感(身体へのフィット性)
2. ファッションマッチ度(コーディネート適合性)
3. 価格(参照価格帯:10,000円前後)
4. ブランドポジショニング(トレンド性、ステータス)
5. ソーシャルプルーフ(友人口コミ、SNSエンゲージメント)
脳内ではHoward & Shethモデルの手段–目的関係が適用され、各評価軸の重みづけの計算が無意識的に行われます。
⑧価値評価の確定(Value Confirmation)
機能的価値と情緒的価値を統合し、参照価格帯との整合性を確認します。価格–品質–ブランド価値のトライアングルモデルに基づき、「この価格で得られる価値は妥当」「お得感がある」といった判断が下されると、価値評価がポジティブに確定します。このフェーズでは、期間限定のキャンペーンや店頭限定オファーが購買促進のトリガーとなります。
⑨購買決定(Purchase Decision)
自己表現欲求(内的動機)と社会的承認欲求(外的動機)の総合水準が購買行動閾値を超えた瞬間、前頭前皮質と扁桃体のネットワークが活動し、購買アクションがトリガーされます。決済プロセスはスムーズに行われ、実際の購買へと移行します。
⑩消費後評価(Post-purchase Evaluation)
購入後、最初の使用体験と友人やSNSでの反応が再評価の材料となります。高い満足度はブランド評価ネットワークを強化し、ルーチン化された購買行動(Routinized Response Behavior)へと移行します。さらに、ユーザーがSNSで投稿を行うことで他の消費者の刺激知覚を誘発し、ブランドの先有傾向醸成に寄与します。
消費者行動モデルを参照しながら、10フェーズごとに消費者脳内で行われた意思決定の内容・情報を言語化してくれました。店頭で行われる一つひとつの体験が、意味づけされ、強化され、過去の記憶と紐付き、様々な観点での比較検討・評価が行われた結果として、購買に至った様子が克明に見えてきます。
③ 企画書の作成 by AIプランナー
それでは、仕上げとしてこのレポートを元にした企画書をプランナーに作成してもらいましょう。今回は、脳内レポートを踏まえた、店頭購買促進キャンペーンの企画を立ててもらうことにします。出力された企画書がこちらです。
-1000x306.png)
店頭購買促進キャンペーン企画書
①背景
近年、若年層女性はSNSを起点にスニーカーに関する情報を得た後、店頭での複数回試着を経て購入を決定する購買行動を取る傾向が強まっています。特にInstagramやTikTok上のビジュアルコンテンツが初動刺激となり、店頭でのフィット感やファッションとのマッチ度を重視した評価プロセスを経ることで購買に至ります。平均想定支出額は約10,000円前後であり、機能的価値と情緒的価値の双方を満たす訴求が不可欠です。また、ブランドロゴやデザインが購買意欲を大きく左右し、実際に試着した際の身体的快適性と社会的承認欲求の喚起が購入決定の最終トリガーとなっています。
本キャンペーンでは、SNSから誘引された店頭来店者に対し、店頭体験を強化しながら価格・機能・情緒価値を効果的に伝達し、購買意欲の高い若年層女性のコンバージョン率向上を目指します。
②課題
1. 店頭来店数の不足:SNS経由で興味は誘発されるものの、来店導線の設計が弱く、店頭への誘客が限られている。
2. 試着から購入へのギャップ:複数回試着を行うものの、最終的な価値評価段階で競合ブランドへ流出するケースが発生。
3. 価格認識と価値伝達の不一致:平均購入想定価格帯(約10,000円)と実際の価格帯とのギャップが生じ、購買躊躇を招く可能性がある。
4. 社会的承認欲求の喚起不足:店頭体験で得られる“かわいい”感情の共有・拡散機能が不足しており、口コミ・SNSでの二次拡散が限定的。
③目的
• 店頭来店者数を前年比+20%増加させる。
• 試着から購買転換率を現在の25%→35%へ向上させる。
• 平均購買単価を10,000円前後で維持しつつ、お得感訴求で客単価を+5%改善。
• SNSシェア数をキャンペーン期間中に500件以上獲得し、二次拡散による潜在顧客へのリーチを強化する。
④STP戦略
セグメンテーション(Segmentation)
• 年齢:18〜24歳の若年層女性
• 行動特性:SNS閲覧頻度が高く、ビジュアルコンテンツを重視
• 価格感度:10,000円前後を許容するが、お得感を重視
• ファッション志向:“かわいい”および“アクティブ”自己表現を求める
ターゲティング(Targeting)
主要ターゲット:
• InstagramやTikTokでファッション系インフルエンサーをフォローし、トレンド感を重視する18〜22歳大学生
• 部活動やアウトドアを趣味とし、機能性と見た目の両立を求める20〜24歳社会人
ポジショニング(Positioning)
「おしゃれに、快適に、あなたらしく」
• 機能的価値(軽量、クッション性)と情緒的価値(“かわいい”自己表現)を高次元で両立
• トレンド感あるデザインを手頃な価格帯(約10,000円前後)で提供
• 店頭での試着体験を通じて顧客の日常にフィットする“新たな定番”としてポジショニング
⑤キャンペーン施策概要
1. 来店誘引施策
・SNS限定来店クーポン配布:Instagramストーリーズ広告を活用し、来店時に提示すると10%オフクーポンを付与。
・インフルエンサーコラボ配信:主要ターゲット属性にリーチするインフルエンサーによる実店舗試着動画を配信。
2. 店頭体験強化施策
・フィット感体感ブース設置:最新のフットスキャン機器を用い、最適なサイズ・ソールを提案。
・プロのスタイリスト常駐:コーディネート提案と鏡前フォトブースで“かわいい”体験を演出。
3. 価格・限定オファー施策
・期間限定バンドルセット:スニーカー購入でオリジナルソックスをプレゼント。
・店頭限定タイムセール:平日夕方の来店促進を狙い、17〜19時限定で2足目半額セールを実施。
4. SNS拡散促進施策
・店頭フォトコンテスト:ハッシュタグキャンペーンを実施し、投稿者の中から抽選でギフトカードをプレゼント。
・リアルタイムUGC掲示板:店内スクリーンに来店者の投稿を即時表示し、参加感を喚起。
⑥KPI設定
KGI(最終目標) 店頭購買転換率35%、来店数前年比+20%、SNSシェア500件以上
KPI 1 来店来店数:月間2,400人以上
KPI 2 試着から購入へのCVR:35%以上
KPI 3 平均購買単価:10,500円以上
KPI 4 SNSキャンペーン投稿数:月間150件以上
KPI 5 店頭フォトコンテスト応募数:月間200件以上
⑦スケジュール
期間 施策内容
準備期間(1ヶ月) インフルエンサー契約、クーポンコード発行、店頭レイアウト構築
実施期間(3ヶ月) 来店誘引→店頭体験→購入誘導→UGC拡散のサイクルを回し、定量分析
評価・改善期(1ヶ月) KPI振り返り、施策A/Bテスト結果反映、新キャンペーン設計
⑧予算概算
• SNS広告運用費:¥2,000,000
• インフルエンサー契約料:¥1,500,000
• 店頭ブース設置費:¥800,000
• プロスタイリスト人件費:¥500,000
• クーポン・ノベルティ費用:¥700,000
• 総計:¥5,500,000
⑨リスクと対策
• 来店数不足リスク:複数チャネルでのリターゲティング広告を強化し、来店未実現層を再誘導。
• CVR低迷リスク:プロスタイリスト常駐時間帯の見直しと、試着体験ブースの動線最適化を実施。
• 予算超過リスク:各施策を段階的にフェーズ分けし、効果検証後に追加投資を判断。
⑩まとめ
本キャンペーンは、SNS起点の来店誘引から店頭での高付加価値体験提供、そしてSNS拡散までの一連の顧客ジャーニーを最適化することで、若年層女性の購買行動を加速させることを狙いとしています。各施策を連動させることで、来店→試着→購入→拡散の好循環を創出し、ブランドロイヤルティの向上と持続的売上成長を実現します。
企画にあたっての前提条件を指定したわけではないので、概要にとどまっていますし、数値部分に創作が入っていることなどは否めませんが、叩き台として必要な情報は散りばめてくれている印象ではないでしょうか。何より、“脳内分析”という過程を先に経たことで、単に「企画書を作って」と指示を与えた場合の出力に比べて、企画に根拠と説得力が伴ったように感じます。
これを元にどの方向に絞って企画を詰めていくのか、加味すべき前提条件はなにかなどの情報を与えながら企画書としてのクオリティを高めていくのが、人とAIの協働による次に向けたステップです。

本来は見えない情報からアイデアを拡張する
いかがでしたでしょうか。本当に消費者がこうした意思決定を脳内で行なっていたのか、出力された企画が本当に成功するのか、こればかりはマーケティングあるいは消費者という不確実性の高い分野では、どうしてもわからないところがあるのは事実です。
ですが、本来は見えないものの、仮想的に言語化された情報をヒントに、あなたの頭の中でモヤモヤとしている部分を刺激させる、あなた自身に秘めたインサイトを拾い出す、あなたがお持ちのアイデアを拡張することには大いに役立つのではないかと考えています。未来リサーチが「リサーチ発想のアイデア拡張コレクション」をコンセプトにしているのは、まさにこうした点にあります。
とくに今回紹介した買い物脳スコープは、次のような方にオススメです。
• 購買行動の背景にある消費者心理を理解し、効果的なマーケティング施策を立案・実行したい方
• 消費者の意思決定プロセスを理解し、より顧客ニーズに合致した製品開発を行いたい方
また、その利用メリットは、
• 消費者理解の深化
消費者行動モデルに基づき、購買意思決定の背後にある心理メカニズムを深く理解
• マーケティングROI向上
消費者心理に最適化された施策により、マーケティング効果を最大化
• 顧客エンゲージメント向上
消費者心理に寄り添ったコミュニケーションにより、ブランドへの好感度やロイヤルティ向上に貢献
などが挙げられます。
未来リサーチのサービス提供&事前登録(ウェイティングリスト)について
未来リサーチは、2025年秋頃のサービス提供を目指して開発を進めており、執筆時現在、事前登録の申込みを受け付けています。優先的な利用案内や先行体験に関する特典もご案内予定ですので、興味を持っていただけた方は、ぜひご登録をいただけますと幸いです。
その他のアプリ解説記事
以下のアプリ解説記事を公開中です。ぜひ、あわせてご覧ください。
・未来の消費者にインタビュー。AIエージェント『未来グループインタビュー』を解説
・未来の消費者行動を“のぞき見”。生成AIエージェント『未来エスノグラフィ』を解説
・消費者の脳内にトリップ。生成AIエージェント『買い物脳スコープ』を解説
・大規模アンケートをその場で仮想実施。生成AIエージェント『仮想WEBアンケート』を解説
・流行を生み出すためのブレストAI。生成AIエージェント『“3%だけ”進化させる新商品アイデア』を解説
ご留意事項
※ 生成AI・LLMを用いている未来リサーチの回答は、必ずしも正しいとは限りません。重要な情報はお客様ご自身にて十分にご確認ください。
※ 出力や精度に都度バラツキが生じるため、同様の結果が再現できることを保証するものではありません。
※ デモ中に出力された人名・企業名・商品等は、特定の個人・団体・製品等を指定・意図するものではございません。
※ 提供時期や特典等は、予告なく変更になる場合がございます。
参考
プレスリリース:生成AIエージェントプロダクト『未来リサーチ(TM)』の開発、および事前登録開始のお知らせ
執筆者
執行役員 マーケティング部長 和田 崇
立教大学大学院経営学修士(マーケティング論・消費者行動論)。立教大学大学院ビジネスデザイン研究科博士後期課程中退。KDDI株式会社に入社、コンシューマ向け商品・サービスのクロスメディアによるプロモーション施策の立案・企画運営に携わったのち、全国漁業協同組合連合会を経て、2019年にLaboro.AIに参画。マーケティング/ブランディング業務に従事する傍ら、NewsPicksプロピッカーとして活動するほか、日経クロストレンドなどメディア寄稿多数。
-556x314.jpg)